オートマチックオイル(以下ATF)を交換したはずなのに、なにかがおかしい。
アクセルを踏んでも、スピードが出なかったり、
エンジンだけが吹け上がって、回転数だけが高くなったりと、
明らかに以前と違うフィーリングなんです。
ATFを交換してからミッションの調子が悪くなったなら、
故障をした原因はATFなのか、それともミッション本体になるのか。
また、新品のATFに交換しただけなのに、
なぜ、オートマチックミッションが不調になってしまうのでしょうか。
その辺りにフォーカスを当てて、解説していきます。
目次
新品のオートマオイル(ATF)に交換すると故障をしてしまう理由と対策
ATFをスタンドで汚れていると言われる訳
良くありがちなのが、
スタンドで「ATFが汚れていますよ!」と言われて交換するパターン。
実のところATFが本当に汚れているのかどうかは怪しいところです。
なぜなら、日本の公道の約8割から9割近くはAT車という理由から、
「ATFの交換」をすることにより、その交換費用が店の利益になるからです。
特にスタンドでは、ガソリンの激しい価格競争により、
生き残ることが非常に困難です。
だからこそ、ATF交換やボディコーティング、エアコンガスの補充など
周辺商品に力を入れて、販売しています。
つまり、「汚れているから交換<<<店の売り上げ&利益を上げたいから交換」
が生き残りに重要な要素になっています。
これは別にスタンドだけではなく、ディーラーなどでも一緒です。
ATFをはじめとする「油脂類」例えばエンジンオイル交換や冷却水(LLC)の交換などは、
利益につながりやすいため、
修理代の単価アップのためには欠かせない「整備」になっているんです。
正しい交換方法を知らない
もし、本当にATFをしっかりと交換するのなら、
正しい交換方法を身につける必要があります。
ですが、ディーラーも含めて正しい交換方法を実施しているかどうかは疑問です。
ATFの交換には「ATFチェンジャー」と言った専用の循環器を使用します。
ATチェンジャーを正しい使い方で交換しなければ、
故障を引き起こす原因になります。
それだけ、ATFの交換は正しい知識と技術が必要になります。
また、正しい交換方法をしているが、
車が古く、10万km超えた車などのATFを交換すると、
故障を引き起こしてしまう可能性があります。
ずっとATFを交換していない車は、
ミッション本体のパイプラインに、大量のスラッジが溜まっています。
すると、新しいATFを入れたせいでパイプラインがフラッシングされてしまい、
そこに張り付いていた、大量のスラッジが剥がれて浮遊するんです。
浮遊しているスラッジは、
ATFの通るラインを詰らせてしまう結果になるので、
ATが滑ったり、変速ショックが大きくなるなど「オートマチックミッション本体の不調」
を引き起こすきっかけになってしまうんです。
それ以外にも良くありがちな大きなミスがあります。
それが、ATに使用する油脂の種類を間違えることです。
ATFに使用する油脂の種類を間違ってしまう。
プロでも良くるのが、ATFの種類を間違えて交換してしまうことです。
AT車は「メーカー」ではもちろん、ATFを「車種」でも細かく開発しているため、
適合しないATFを入れてしまうと、
先ほど言ったような「滑り」や「変速ショック」が引き起こすだけではなく、
最悪の場合「走行不能」になる可能性も高くなります。
さらに最近の車はATではなく、CVT化されている車も増えてきているので、
ますますオイルの種類が細分化されてきているんです。
参考:「CVT車とAT車」の違いと、CVTによくある故障の原因とはなにか?
まあ、ディーラーでも上記のような交換後のトラブルが多いことから、
あまりATFの交換をしたがらないのが実情です。
しかもスタンドやカーショップならまだしも、
ディーラーで故障してしまうとメーカーの責任になるので、
なおさらリスクを負いたくないんですよね。
もし故障してしまった場合にはどうするのか?
もしATFを交換した結果、車の違和感を感じたのなら、
ほぼ100%ミッション本体を交換しなければ直りません。
どんなにATFを入れ替えても、パイプラインを清掃しても一度不調になり、
故障してしまったATは一生改善されることがないんです。
もし故障してしまったら、交換先に相談するか、
もし自分で交換をしたなら、すぐにディーラーに相談しましょう。
添加剤などを入れるような中途半端な処置を施しても、
99%解消はしません。費用と時間の無駄になるのでやめておきましょう。
参考オートマチックトランスミッション(AT)が滑る原因と対策
修理をするか、手放すか判断が必要
ミッションが不調のまま走行し続けると、
やがて完全に故障し、その結果走行不能になります。
そうなる前に何らかの対策を講じる必要があるでしょう。
例えば、ディーラーやスタンドで交換作業をしたなら、
相談することで、ミッション本体を保証交換することができるかもしれません。
ただ、交換から数ヶ月経過した場合や、
車があまりにも古いと、保証にならないケースだってあるでしょう。
そうなると、車を「修理する」か「しないか」の選択をする必要があります。
もし、自腹で修理費を支払うぐらいなら、
修理ではなく、査定をして買い取ってもらう方法があります。
実際に、査定基準であるホワイトブックで確認してみると、
以下のようになっています。
もしATが完全に滑ってしまった状態で、査定をするとマイナス200点です。
つまり、「20万円」のマイナスなんです。
だからこそ、ATの不調を感じたなら、
素早く売却したほうが、損害を最小限に留めることができるんです。
ATが故障をして20万円以上の高いお金を払って修理するのか、
それとも、無価値になる前に、適正な価格で買い取りするのか、
さてあなたは、どちらを選ぶのでしょうか。
「時すでに遅し」の状況にならないよう気をつけましょうね。
私は新車を購入するため、今まで乗っていたプリウスをディーラーに下取り査定を頼みましたが、予想してたよりもはるかに低い査定額でした。
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