車の話をしているときに「今の車はAT(オートマチック)ではなくCVTが搭載されているから燃費が良い」なんて聞いたりしたことってありませんか?
ATはオートマチックトランスミッションという略なので、「え?CVTはオートマチックって一緒じゃないの!?」と、疑問に思ったこともあると思います。
そこでまず今回の記事では、
- CVTとはそもそも一体何なのか?
- CVTはオートマチックではないのか? またAT車と違いはなにか?
- CVT車特有のメリットとデメリット
- CVTの故障による査定基準について
などを紹介していきます。
勘違いをしている方も多いと思うので、その誤解を解いていきまっしょい!
目次
CVTとATとの違い。そしてCVTの役割について解説
ちょっと前提的な話から。
昔はマニュアルトランスミッション(以下MT)が主流でしたが、現在ではオートマチックトランスミッション(AT)が増えています。
というか、MTは絶滅危機でもあり、「AT限定免許」という種類があるほど現在の車はAT車ばかりです。
ですが、ここ20年ほどでATの中でも、無段変速式と言われているCVTが小型車を中心に増えてきました。
CVT(無段変速)式の働き
CVTは無段変速式のオートマチックトランスミッションと略されています。
つまり、CVTはATの一部であり、駆動方式の違いでしかありません。
CVTの特徴は、エンジンと駆動輪にそれぞれに回転するプーリーがあり、金属ベルト(チェーン)が掛けられていることです。
自転車のように、ギザギザのスプロケットにチェーンが掛かっているイメージをもってもらえるとわかりやすいと思います。
POINT
・チェーン=金属ベルト
そしてプーリーは、走行状態に応じて、回転しながらベルトを掛けている部分の間隔を変化させ、間隔を狭くなればベルトは円周の外側に押し出されてしまい、逆に広くなれば回転の中心に近づきます。
こうして、無段階で変速していくわけなんです。
CVTの役割を解説してある動画を貼っておきます。
段階を踏まず、無断階に変速していくことから、1→2→3→Dとシフトアップするときのショックも少なくなりエンジンが効率的に使えることにより、駆動力の伝達スピードも早くなります。
だから、CVTは燃費が良いと言われているのです。
POINT
変速するときのショックも少なく、ATに比べて、燃費性能が高い。
では、ATの話が出てきましたが、無段変速式であるCVTと、従来のATの違いは一体何なのでしょうか?
CVT(無段変速)式とトルクコンバーター式の違い
ATとCVTの明確な違いについて、もう一度、大事なことをひとつだけ言っておきます。
CVTもATという大きなカテゴリーのひとつにしか過ぎません。
元々は多くのAT車と言えば、トルクコンバーター式でした。
トルコン式の特徴は坂道、発進、徐行、など運転感覚も自然でしたが、変速ショックなどがあり無駄に燃料を捨てていることもありました。
そのため、さらなるショック低減と燃費を向上を両立させるためにCVTが主流になってきたのです。
時代は「より良い燃費」を求めた結果とも言えますよね。
もちろんトルコン式とCVT式でオイルの種類も違い、トルコン式には「ATオイル」、CVT式には「CVTオイル」が採用されています。
ですから、スタンドなのでオイルを入れ間違えたりすると、あっさり故障します。
CVT車にATオイルを入れても走行不能になり、逆もまた同様の不具合を起こします。
さて、故障の話が出てきましたが、AT車の故障でもっとも多いのが「ミッションの滑り」ですが、
CVT車もAT車と同様に「滑ったりする」のか、それともCVT独自の不具合があるのでしょうか。
実はCVT車は、AT車にない独自の不具合があります。
CVT搭載車、特有の故障とは一体何か?
CVT車でもっとも多い不具合が滑りではなく「異音の発生」です。
走行中に下回りから機械的に大きな音が発生します。
例えば、CVTは新車からでも「シャリシャリ」「ガリガリ」と小さく音がしています。
ですが、過走行車になってきた場合などには、金属ベルトが伸びたり摩耗することにより大きな異音が発生することがあります。
滑るわけではないので、通常走行に問題はありませんが、CVTの異音は大きな音がするので結構なストレスになります。
CVTが異音すると査定額が下がるのか?
CVTによる不具合、例えばCVTから異音が発生すると、将来的に査定に影響を及ぼすのか?
このような質問を、ときどき受けたりもしますが、まず、CVT独自の減点方式はありません。
※私が査定時につかっているホワイトブックにも特別掲載されていません。
査定方法としてはATと同様に扱われます。そして実際にCVTが異音したからといって査定額が下がるのかといえば、あまり関係がないと思います。
なぜなら、CVTの異音は走行しなければ聞こえないので、確認のしようがないからです。
経験したことある方はわかると思いますが、査定時に、査定士が自ら試運転をすることってあまりありません。
せいぜいエンジンを始動するぐらいです。
ですから、CVTに異常があっても気がつかないのがほとんどです。
オークションで購入してきた車から異音するのは、このように、不具合部位を特定できず、買い取ってしまう査定士のレベルの低さとも言えるんですね。
まとめ
最後はちょっと余談がありましたがいかがでしたか?
CVT車の役割とAT車との違いがわかっていただけたでしょうか。
CVTの異音はCVT本体を交換するしか方法はないので、高額修理になります。
ですがAT特有の故障である「滑り」と違って、走行に問題はないので、わざわざ修理をしない方も多い。
ですから、CVTが故障すると修理をせずに、そのまま査定をして、売却してしまうケースが増えてきているようです。
まあ、CVTから異音がしていることが買取業者にわかってしまうと、マイナス査定は間違いありません。
ですから、症状がひどくなる前に、車が動けるうちにさっさと売却してしまおうという考えなんですね。
ちょっとやり方に賛否はあると思いますが、合理的でも、賢い方法とも言えますけどね。
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