ディーラーで新しい車を購入するとき、今まで乗っていたあなたの愛車が不要になるなら下取り査定を同時進行で実施しますよね。
下取りする車があるなら、少しでも高く引き取ってもらうことで新しい車の購入費用に当てられますからね。
ディーラーの営業(セールス)スタッフは、あなたの愛車を専用のカーチェックシートと言われている査定表に下取り対象車の情報を記載していきます。
では、実際にディーラーの営業スタッフはどのように下取り査定表を作成しているのでしょうか。
また、下取り費用の最終的な金額を決めているのは誰なのか。
今回の記事では、下取り査定のやり方と流れ、また最終的な査定額の算出を誰が行っているのかを解説していきます。
この方法は、どこのディーラーでも共通してやっていることなので参考にしてください。
ディーラーのセールス(営業)スタッフが実施する下取り査定のやり方と流れ
下取り査定をしてから、最終的な料金が決まるまで5つの工程を踏んでいきます。
具体的には、
- 商談中に下取り査定を同時進行をする
- 車検証をみて情報をチェック
- 車の状態をチェック
- チェックした査定書を専門部署に送る
- 専門部署のスタッフが下取り査定額が決定する
この5つの手順を踏んでから最終的に下取り査定額が決まります。
では、早速ひとつ目からみていきましょう。
車検証をみて査定する車の詳細を記入
商談がある程度進んでいくと、下取り車の査定が始まります。
まずはじめに、チェックシートの①に下取りをする車の距離数や車検証の内容を詳しく転記していきます。
もちろん内容と言っても「アルファード」などと、ざっくりとした名称ではなく、アルファードの「10系」「20系」「30系」なのか、また「2.4L」「3.5L」なのか、「ガソリン」「ハイブリッド」どちらなのかと、詳細に記載していきます。
もちろん営業スタッフが見て判断するのではなく、車検証に記載されてある「型式指定番号」から検索することができる「車両型式『フル型式』」が正式な車名となります。
もちろんそこで、型式を間違うと査定額が基準と全く違う価格になるので、絶対にミスしないようにスタッフには徹底されています。
下の表を見てもらえばわかりますが、20系アルファードでもグレード間で査定額が約30万円も違います。
良い方に間違ってくれれば最高なんですが、悪い方で間違えば最悪の事態ですよね汗。
車検証の情報を元に、車両型式(フル型式)がわかれば、ホワイトブックでどのグレードなのか、どんなエンジンやトランスミッションなどを装備しているかなど、すぐに詳細な情報が得られるようにできています。
なので査定の流れとしては、ディーラーでの下取りでも買取店での査定でも車の業界では、車種名は車両型式でおこなうことが一般的になっているのです。
外装及び、内装のチェックをする
では次に肝心の外装及び内装のチェックになります。
チェックシートの②になります。
損傷状態でわかりやすいのは、
- バンパー
- ドア
- フェンダー&クォーターパネル
- ガラス
など外装(ボディ)の傷や凹み。
また、内装はシート痛みや焼け、天井の内張りの汚れや破れなどチェックしていく作業になります。
ほとんどの場合、ここで査定する営業スタッフから今までの事故歴や大きな修理歴などが確認されるので、覚えがある事故や修理歴を説明しましょう。
ただ、事故と言ってもバンパーやドア交換など比較的小さな修理についてはあえて伝える必要はありません。
これらは現状問題がなければ、査定金額にあまり影響がないので重要視されていません。
それよりも、天井つまりルーフパネルの交換や、クォーターパネルの交換またフレーム修正など、修復歴にかかわるものについて伝えておくことが必要です。
関連:高額査定に影響する「事故歴」と「修復歴」の違いを話そう。
ただ、自分で伝えるべき情報なのか、黙っておくべき情報なのか選択に悩むぐらいなら、正直にキチンと話したほうがいいです。
そのことが原因で査定額がちょっと下がったとしても、あとでバレて契約違反など追求されるよりよっぽどマシですから。
営業スタッフはその問診結果をもとに、さらに外装や内装のチェックをすすめていきます。
ディーラー内にある専門部署に送る
現車確認が一通り終わるとチェックシートの③の部分に、査定基準価格から加減点計算を行い査定金額を計算を行う。
そして、営業スタッフが自分のなりに計算をしたあと、下取り査定の専門部署にチェックシートをFAXなどして最終的な査定額が決定するのです。
そしてここからが重要なのですが、なぜ最近の下取り査定が低いのかと言えば、この専門部署の査定基準が非常にシビアだからです。
ディーラーは基本的な方針として、下取りをした車をオートオークションなどに振らずに、自社で再販を目指します。
なぜなら、ユーザーの下取り車を安く引き取ることで再販時に利益が多く取れるからです。
ユーザーの下取り車を希望している別のユーザーがいるなら、オークションで購入してくるよりよっぽど安上がりになります。
また、ディーラーで再販するには、どうしても手厚いサポートが必要になります。
すると、どうしてもアフター保証費の分も考慮しなければならないため、なるべく安く取る必要があります。
また、専門部署の査定金額を決定しているスタッフは、現在の自動車における市場価値などが把握できていないことも重なり、下取り価格が安い原因になっているのです。
その結果、下取り査定額に不満をもつユーザーは、購入だけをディーラーや中古車販売店を利用して、下取りについては一括査定や買取専門店を使い、買い取りのみをお願いするという方法が主流になってきているのです。
まとめ
ディーラーにおける下取り査定の流れ、やり方についての説明については以上です。
まとめると、
- 商談中に下取り査定を実施して車検証などのチェック
- その情報を元に、担当営業スタッフが車の状態をチェックして専門部署にFAX
- 専門部署が会社独自の判断基準も加味して査定額が決定する
このようにディーラーでは、査定額が会社独自の判断基準で大きなウエイトを占めているので、市場価値や時代の流れに対応できていません。
本来もっと高く買い取ってもらえるはずだった愛車を、二束三文で手放してしまうケースも多くあります。
商談中、営業マンの話に乗せられて身を委ねてしまい、そのままの流れで下取りに出してしまう危険性もありますが、そこはまずグッとこらえて買い取りという選択肢も考えてみてはいかがでしょう。
また、ディーラーの査定額が正しいのかどうか、まず1度、一括査定を利用して市場価格を算出してから商談に入ってもいいかもしれません。
最終的な値引き金額の調整として、下取りアップするということもあるのですから。
購入時にライバル車と値引き額を比較するように、下取り査定額もライバル車と比較させもっとも高い金額を引き出す努力をしてみましょう。
私は新車を購入するため、今まで乗っていたプリウスをディーラーに下取り査定を頼みましたが、予想してたよりもはるかに低い査定額でした。
そこで、下取りを一旦辞めてネットから「車一括査定」を申し込み、複数の業者から同時に査定してもらったところ、最大で234,000円の価格差がついたのです。
しかも、はじめに「概算金額」から教えてくれるので、自分の車の「相場価格」もかんたんに知ることができる。
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