新車を購入時に、車種を絞り込むのは比較的簡単ですが、意外と難航するのがグレード選びなのかもしれません。
なぜなら、1つの車種にグレードが複数存在しており、何を選んでいいのかわからなくなってしまうからです。
たとえば、最上級と最安値グレードの価格差は、軽自動車でも10〜25万円ほど、普通車で20〜60万円ほどあります。
もちろん、新車購入における『予算』は重要です。
しかし、予算を考えるあまり、『安い』という理由だけで購入すると、ほとんどのシチュエーションで失敗する可能性が高くなります。
そこでこの記事の本題です。
・なぜ最安値グレードを避けるべきなのか?
・最終的に迷って答えが出ないとき、どのグレードを選ぶべきなのか?
具体的な車種を交えて解説していきましょう。
目次
安いグレードを選ぶと損をする理由と正しい選び方
最安値グレードはなるべく避けたほうがいい。
結論からいうと、最安値グレードの購入はなるべくなら避けたほうがいいでしょう。
なぜなら、安さにつられて購入しても最終的には損をする可能性があるからです。
なぜ損をするのかというと、
- 安いグレードは中古車相場価格も安く、手放すときに高く売れない。
- 最低限の装備しかない(充実していない)
- 中間〜上級グレードよりも元値が安いので値引き幅が小さくなる
と主に3つの理由があるからです。
そもそも最安値グレードは、必要最低限の装備しかされていないことも多く、車種によっては自動ブレーキなど現在主流の装備が削られている可能性もあります。
もちろん、その車種でもっとも安く買うことができますが、数年後手放すときに購入価格以上に価値が下がる可能性があります。
当然中古車の市場価格は、車種・年式・走行距離だけではなく、グレードも見られています。
例えば、パワースライドドアが電動開閉しないミニバンなど、現在中古車としては価値があまり上がりません。
また、ヘッドランプがLEDではなく、昔ながらのハロゲンランプも設計が古すぎです。
しかも価格が安い反面、元値が安くなるので、新車の値引き幅も小さくなることから、あまり上手な買い方とは言えないのでしょうね。
例1:ホンダN-BOXのグレードを比較する
日本でもっとも売れている車である、ホンダ軽スーパーハイトワゴンN-BOXを例に挙げてみます。
最安値グレードは、ノンターボ(NA)Gホンダセンシングの138万円。
同じく、NAの上級グレードはG・EXホンダセンシングの159万円とその価格差は約20万円。
軽自動車なので、値幅も小さい傾向にありますが、装備は歴然の差があります。
Gホンダセンシングは、LEDヘッドランプこそ装着されていますが、室内のエアバッグやパワースライドドアが電動機能がありません。
一方で、中間グレードのL・Gホンダセンシングや、上級グレードのG・EXホンダセンシングは、サイドエアバッグやカーテンシールドエアバッグなど安全装備を加え、左型の電動パワースライドドア機能やロールサンシェイドなど、一通りの装備を備えているため、あとから後悔することもきっとないでしょう。
例2:トヨタアルファードのグレードを比較する
軽自動車の場合、グレード間の価格差はそこまで大きなものではありませんが、アルファードクラスになると非常に大きくなります。
例えば、アルファードの標準ボディ最安値グレードX(左)とエアロボディ中間グレードS(右)の価格差を比較してみると50万円近くにもなります。
もちろんここまで価格差があれば、装備も大きく変わります。
- 標準装備バンパーからエアロバンパー
- アルミホイールが16インチから18インチ
- オプティトロンメーターの形状
それ以外にも、到るところに違いがあるため、安いという理由だけで判断するのは非常に危険です。
もちろん、それぞれのユーザーさんでその車種にかける予算はバラバラです。
しかし、やはり「安いにはそれなりの理由がある」ことだけは忘れないようにしましょう。
売れ筋の中間グレードがおすすめ
もちろん、車種によって装備内容が変わるので損にも得にもなるのでじっくり下調べは必要です。
その上で、結局のところどのグレードがいいのかというと、どの車種でも共通して売れ筋であるの『中間グレード』がやはりおすすめ。
まぁこれはおすすめというか、心理学的にも有名な『極端の回避性』という心理が働いているからです。
例えば、高級の定食屋で食事を頼むとき、
- 松:8,000円
- 竹:5,000円
- 梅:3,500円
このようなコースの場合「松=2:竹=5:梅=3」の比率で竹コースが選ばれます。
グレード選ぶも基本的な考え方は一緒で、価格的にも機能的にも、中間グレードが選ばれやすい傾向があります。
もちろん、それ以外にも、
- メーカーが推している装備が標準でついている
- 中古車としては価値もあるので高く売れる
ため、より失敗のない、リスクの少ないバランス型のグレード選びです。
もしも、悩みに悩んだ末にそれでも結論が出ない場合には、安さに釣られるのではなく、真ん中をとってみると案外失敗しないのかもしれませんね。
まとめ
安いグレードのメリットは『安さ』にしかありません。
その他大事なポイントである『装備の充実』『将来的なリセールバリュー』などを放棄することを意味します。
『損して得取れ』とれではありませんが、中間グレードを購入して、たとえ一時の損はしても、それが後になって大きな利益になって返ってくるようにするのが上手な買い方です。
いずれにせよ、自分が狙っている車種のカタログをじっくりと読み込み、後悔のないグレード選びをしてくださいね。
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