新車の商談中に必ず問題になるのが愛車の下取り価格がどれぐらいになるのか問題。
とくに、新車を購入してから5年落ちの車は、一体どれぐらいの金額で下取りされるのか気になるところです。
車の下取り価格は買ってからどれぐらいの年数が経過しているかだけではなく、走行距離はもちろんのこと査定時の中古車価格が参考になってきます。
年式や走行距離の割に中古車の価格が高い車種は、残価率(新車価格に占める下取り価格の割合)も高く、年数が経過しても価値が下がりにくい特徴があります。
そこで今回の記事テーマになりますが、新車から5年落ちの車をターゲットにして、それぞれの下取り額の残価率をボディタイプのカテゴリー別に分けてみることにしました。
そうすることで、下取り価格が高いボディタイプが見えてくるはずですからね。
また、それに伴ってディーラーにおける下取りの決定的な弱点も見ていきましょう!
目次
ジャンル・カテゴリー別下取り価格の傾向
ミニバンクラスは残価率が高い
ミニバンは、ファミリー層向けで実用志向のカテゴリーに分類されるので、ボディサイズは大きくなり電動スライドドアなどの装備があるため新車価格は高め。
同じ車種でも、標準タイプのボディやエアロタイプのボディなどグレードが複数あって、その中でもとくにエアロボディは人気が高く、中古車を求めるユーザーがとても増えました。
とくにラージサイズのミニバンであるアルファード・ヴェルファイア両横綱の人気が高く、5年後の残価率は50%を軽く超えています。
つまり、400万円で購入した新車が、5年後200万円で売却できる計算です。
ミドルクラスのミニバンのセレナは、エアロ仕様のハイウェイスターの残価率が47%となり、標準ボディは38%に比べて非常に高くなっています。
また、ホンダのステップワゴンのエアロバージョンは50%で、標準ボディを43%に下がります。
当然市場は国内だけで成立しているわけじゃなく、海外にも目を向ける必要があります。
海外で人気のミニバンと言えば、三菱のデリカD5。 ミニバンで唯一のディーゼルエンジンを搭載する人気車種。
グレードDパワーパッケージの残価率は55%と、5年経過しても半分以上を回収できる見込みになっています。
車名 | メーカー | グレード | 下取り額 | 新車価格 | 残価率 |
アルファード(2代目) | トヨタ | 350G | 233万円 | 440万円 | 53% |
アルファード(2代目) | トヨタ | 240S | 210万円 | 370万円 | 57% |
ヴェルファイア | トヨタ | 3.5V | 233万円 | 440万円 | 53% |
ヴェルファイア | トヨタ | 240Z ゴールデンアイズ | 224万円 | 433万円 | 55% |
ヴォクシー(2代目) | トヨタ | 2.0ZS | 118万円 | 237.1万円 | 50% | ヴォクシー(2代目) | トヨタ | X | 83万円 | 199万円 | 42% |
セレナ | 日産 | ハイウェイスターGハイブリッド | 126万円 | 270万円 | 47% |
セレナ | 日産 | 20S | 80万円 | 208万円 | 38% |
ステップワゴン | ホンダ | G | 107万円 | 246万円 | 43% |
ステップワゴンスパーダ | ホンダ | Z | 132万円 | 266万円 | 50% |
デリカD:5 | 三菱 | Dパワーパッケージ | 178万円 | 326万円 | 55% |
デリカD:5 | 三菱 | Gプレミアム | 185万円 | 360万円 | 51% |
POINT
今もっとも人気があるジャンルSUV!
現在もっとも人気があり、勢いがあるジャンルが「SUV」でしょう。
SUVは今が旬のカテゴリーなこともあり、新車価格に対して中古車需要も多く中古車の価格も常に高騰気味。
車によっては新車買うのと変わらないケースも出てきます。
その中でもとくに人気なのがトヨタのSUV。
それぞれ残価率を計算してみると、
・ハリアーが61%
・ランドクルーザープラドが60%
・ランドクルーザーが68%
・FJクルーザーが62%
と、驚異の6割超えをしています。
もちろんそれには理由があって、トヨタ車のSUVはとくに海外への中古車輸出も活発だから。
要は海外からも信頼されている何よりの証拠なんですよね。
もちろんトヨタ車のSUVだけではなく、
・ホンダのヴェゼルハイブリッドは55%
・スバルのフォレスターは52%
・スバルのXVは51%
・日産エクストレイルは49%
と、どのメーカーから発売しているSUVでも全般的に高く売れる傾向です。
車名 | メーカー | グレード | 下取り額 | 新車価格 | 残価率 |
ハリアー | トヨタ | 2.0プレミアム | 188万円 | 308万円 | 61% |
ランドクルーザープラド | トヨタ | 4.0TZ | 245万円 | 404万円 | 60% |
ランドクルーザー | トヨタ | 4.6Gセレクション | 359万円 | 528万円 | 68% |
FJクルーザー | トヨタ | 4.0カラーパッケージ | 193万円 | 309万円 | 62% |
RX | レクサス | RX350 | 242万円 | 525万円 | 46% |
エクストレイル | 日産 | 20X | 121万円 | 247万円 | 49% | ヴェゼル | ホンダ | G | 102万円 | 198万円 | 52% |
CX-5 | マツダ | 25S | 112万円 | 241万円 | 46% |
XV | スバル | 2.0i-L アイサイト | 120万円 | 237万円 | 51% |
フォレスター | スバル | 2.0i-L アイサイト | 125万円 | 239万円 | 52% |
パジェロ | 三菱 | エクシード | 170万円 | 350万円 | 49% |
POINT
車が豊富にありすぎて高く売れない?ハッチバック・コンパクトカー
新車の販売台数を牽引しているハッチバック・コンパクトカークラスなんですが、当然中古車の流通量も多いです。
しかし、コンパクトカーは新車価格も安いことから中古車よりも新車を求めるユーザーが多く、残価率はSUVやミニバンと比べて低くなる傾向にあります。
たとえば、
・パッソは28%
・ヴィッツは32%
・デミオは29%
・スイフトは29%
・マーチは22%
と、非常に低くなっています。
マーチに至っては、135万円で購入した新車が、5年後には『30万円』と残価率が22%しかありません(涙)
コンパクトカークラスは、新車で購入しても下取り査定に苦戦するカテゴリーと言えるでしょう。
※じゃあ、どうすればいいのかは改めてあとで説明します。
・・・・・・
一方で、コンパクトカークラスでも残価率が高い種類があります。
それがハイブリッドカーでホンダのフィットハイブリッドは47%です。
またスイフトのスポーツモデルは標準タイプよりも下取り額が期待できます。
車名 | メーカー | グレード | 下取り額 | 新車価格 | 残価率 |
ヴィッツ | トヨタ | 1.3U | 46万円 | 143万円 | 32% |
パッソ | トヨタ | 1.0 | 35万円 | 124万円 | 28% |
アクア | トヨタ | L | 40万円 | 160万円 | 25% |
ノート | 日産 | X | 38万円 | 146万円 | 26% |
キューブ | 日産 | 15X | 43万円 | 163万円 | 26% |
マーチ | 日産 | G | 30万円 | 135万円 | 22% |
フィット | ホンダ | RS | 83万円 | 171万円 | 49% |
フィットハイブリッド | ホンダ | Sパッケージ | 86万円 | 183万円 | 47% |
デミオ | マツダ | 13スカイアクティブ | 37万円 | 128万円 | 29% |
ミラージュ | 三菱 | G | 29万円 | 123万円 | 23% |
スイフト | スズキ | 1.6スポーツ | 72万円 | 165万円 | 43% |
スイフト | スズキ | 1.2XS | 44万円 | 153万円 | 29% |
ソリオ | スズキ | S-DJE | 64万円 | 168万円 | 41% |
平均的なセダン・ワゴン
セダン・ワゴンクラスの残価率は平均的な水準で推移しています。
しかしその中でも、個性的で尖った高性能なスポーツモデルほど残価率は上昇します。
たとえば、インプレッサWRXの残価率は59%と高めです。
これは、新車価格が高いわりに中古車を求めるユーザが多くいる何よりの証拠であり、中古車市場に出回っていないモデルだからなんですね。
その他にも、トヨタ車の残価率は平均的に高めで、クラウンハイブリッドは47%と価値が下がりません。
ワゴンカテゴリーでは、マツダのアテンザやスバルのレガシィなどが46%と高めの傾向があります。
車名 | メーカー | グレード | 下取り額 | 新車価格 | 残価率 |
クラウン | トヨタ | ロイヤルサルーン | 169万円 | 389万円 | 43% |
クラウン | トヨタ | ハイブリッド | 244万円 | 517万円 | 47% |
マークX | トヨタ | 250プレミアム | 114万円 | 278万円 | 41% |
アテンザワゴン | マツダ | 20S | 110万円 | 240万円 | 46% |
インプレッサWRX | スバル | 2000T | 210万円 | 356万円 | 59% |
レガシィツーリングワゴン | スバル | 2.0GT | 161万円 | 347万円 | 46% |
レガシィアウトバック | スバル | 2.5 | 137万円 | 300万円 | 46% |
希少車は下取り額も高め!クーペ・オープン
クーペもSUVと同じく、新車価格が全般的に高く中古車の流通量も少ないため残価率は上昇する傾向にあります。
たとえば、日産のGT-Rなんかは65%にも達します。
その他マツダのロードスターが53〜54%、フェアレディZが51%を高め。
やはり、ある一定層に人気がある車種は、価値が下がらない傾向にあるんですね。
車名 | メーカー | グレード | 下取り額 | 新車価格 | 残価率 |
GT-R | 日産 | プレミアムエディション | 622万円 | 963万円 | 65% |
フェアレディZ | 日産 | VersionS | 203万円 | 395万円 | 51% |
ロードスター | 三菱 | RS | 149万円 | 274万円 | 54% |
BRZ | スバル | R | 111万円 | 242万円 | 46% |
ボデイ形状で下取り価格にばらつきあり!軽自動車
軽自動車は、さまざまな性格の車種が存在する多様性を含んでいます。
それ故、現在のトレンドとボディ形状によって残価率が大きく違ってきます。
たとえば、軽自動車唯一のSUVであるスズキのジムニーの残価率は52%。
スライドドアを備えたスペーシアは49%、ロングセラーモデルのワゴンRは52%と残価率が高い。
また現在軽自動車のトレンドを走るスーパーハイトワゴンと言われている高身長のタントは51〜52%。
また、N−BOXシリーズも50%台と、購入したあとの価値もある程度保証されます。
軽自動車は何より販売台数が多いので、中古車の流通量もあります。
それでいてコンパクトカーと比べて中古車を求めるユーザーが多く、それに伴い残価率も上昇していく傾向があります。
車名 | メーカー | グレード | 下取り額 | 新車価格 | 残価率 |
N-ONE | ホンダ | プレミアムL | 61万円 | 132万円 | 46% |
N-WGN | ホンダ | Gターボ | 67万円 | 130万円 | 51% |
N-BOX | ホンダ | Gターボ | 79万円 | 150万円 | 52% |
アルト | スズキ | X | 38万円 | 98万円 | 39% |
アルトラパン | スズキ | TLターボ | 66万円 | 135万円 | 49% |
スペーシア | スズキ | Tターボ | 66万円 | 135万円 | 49% |
ワゴンR | スズキ | FX | 51万円 | 119万円 | 43% |
ワゴンRスティングレー | スズキ | Tターボ | 67万円 | 142万円 | 47% |
ジムニー | スズキ | XC | 79万円 | 150万円 | 52% |
ミライース | ダイハツ | Xスマートアシスト | 40万円 | 100万円 | 40% |
タント | ダイハツ | Xターボ | 67万円 | 131万円 | 51% |
タントカスタム | ダイハツ | RSターボ | 79万円 | 150万円 | 52% |
タントエグゼ | ダイハツ | X | 52万円 | 119万円 | 44% |
ムーヴ | ダイハツ | Xターボ | 46万円 | 121万円 | 38% |
ムーヴカスタム | ダイハツ | RSターボ | 58万円 | 136万円 | 43% |
POINT
下取り査定額を高める唯一の方法
では、ここからがもっと大事な話。
今紹介したのは、あくまでディーラーにおける独自の残価率に基づいた下取り価格にしか過ぎず、思った以上安く感じた方もいるでしょう。
しかしここからが重要で、車を売る場所は何もディーラーだけではありません。
最も中古車市場の価値に精通している、『買取店』の存在があります。
買取店に車を売るメリットは、
・ディーラーよりも高い査定額を提示しないと売ってもらえないので高額の査定が出やすい。
・買い取りする業者により、それぞれニーズが違うので複数の買取店で価格を比較することができる。
・その場所で新車を買わなくても売却できる。
などがあります。
また下取り査定をしてもらうにしても、正しい手順としてはまず、買取専門店にて査定を受けて、客観的な価値を把握します。
さきほど説明したように、買取店は中古車市場も価値を精通していて正確性の高い査定額を算出できるからです。
たとえば、最大50社以上の複数の業者から、一回の査定で価格を提示する一括査定の比較サイトナビクル車査定を利用すれば、業者同士で価格競争が可能です。
しかも、ナビクル車査定に参加している業者は、「ガリバー」「ビッグモーター」「カーチス」「アップル」などの信頼できる大手ばかり。
もちろん、一括査定を利用すればディーラーが提示した査定額と比較もかんたんです。
どんなにディーラーの残価率が高かったとしても、本当の意味で市場価値を反映しているのかまでは他社と比較しなければ始まりません。
下取り査定額と買取査定額がぜんぜん違うのであれば、買取店で売ることもできますし、もち近ければ査定額の競争させれば、多少拡大の余地もありますから。
いずれにせよ、ディーラーだけの査定では本当の意味での価値を判断することは不可能なので、正しい価値を判断してもらうためにも、買取業者にて1度は査定を受けてみましょう。
まとめ
新車から5年落ちの車種をカテゴリーごとの残価率を紹介しました。
傾向としては、「SUV」「ミニバン」は下取り額が高めで、「コンパクトカー」は低め。
そしてその他は標準的で、唯一軽自動車だけは需要によって価格差は存在します。
ただし、先ほども解説したとおり、下取り車の査定額を高める本当の方法は、ディーラーと買取店で査定額を競争させること。
とくに買い取りを行う業者それぞれで買い取りしたい車のニーズは違います。
なるべく多くの業者から査定を受けるのが良いでしょう。
そして、買取業者を比較した上で、その後下取り査定をしてもらい好条件の相手に売却すればその金額が、あなたの車における本当の意味での最大ポテンシャルと言えるでしょう。
私は新車を購入するため、今まで乗っていたプリウスをディーラーに下取り査定を頼みましたが、予想してたよりもはるかに低い査定額でした。
そこで、下取りを一旦辞めてネットから「車一括査定」を申し込み、複数の業者から同時に査定してもらったところ、最大で234,000円の価格差がついたのです。
しかも、はじめに「概算金額」から教えてくれるので、自分の車の「相場価格」もかんたんに知ることができる。
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