この記事では、20系ヴェルファイアのエンジンオイルが減る原因と修理方法について解説していきます。
・オイル交換したばかりなのに、1ヶ月もしないうちにすぐ減ってしまう。
・オイル漏れしている様子がないのに、スタンドでオイルが少なくなっていると言われた。
このように、エンジンオイル量について相談にくる、ユーザーさんが非常に多いです。
オイルが漏れているなら、漏れている箇所を修理すればいいだけですが、自然と少なくなってしまうケースではどういった対応をすればいいのでしょう。
実は、20系ヴェルファイア「年式」や「車体番号」でオイルが減りやすい欠陥的なエンジンが搭載されている可能性が高いのです。
目次
ヴェルファイアのエンジンオイルが減る原因と修理方法
オイルが減る原因は、エンジン本体の欠陥。
そもそも、なぜエンジンオイルが減ってしまうのでしょうか?
実際、トヨタ自動車でも以下のように説明しています。
中低速域から停止直前までブレーキを踏まずに減速するような運転をすると、吸気管および燃焼室内の負圧が高い状態で保持されるため、エンジンオイルが燃焼室まで吸い上げられてオイル消費量が増えることがあります。
「ブレーキを踏まないで減速するような運転の仕方が悪い」かのような言い方をしていますが、要するにエンジンのシリンダーの一部に問題があって、オイルが燃えてマフラーから排出されるみたいなんですね。
また、以下のようにも説明もありました。
当該現象が発生し修理をご用命の場合、無料にて修理対応致します。
改善対策として、ピストン、ピストンリング、オイルノズルを改良品と交換してもらえるとのこと。
この3つの改良品で構成される、シリンダーブロック本体を交換してもらえる「延長保証」が適用されるんですね。
保証対象車は平成20〜25年式・2.4L搭載エンジン
ではこの欠陥エンジンの補償範囲は、すべてのヴェルファイアが対象なのでしょうか?
トヨタの2AZエンジンの延長保証のページでトヨタ自動車は以下のように解説しています。
その中でも対象車種は、
・平成20年4月〜25年式7月
・2400CCの2AZエンジンが搭載
のヴェルファイアに限定されます。
対象フレームナンバーも掲載されているので、自分のヴェルファイアが対象かどうかは車検証にて確認してください。
つまり、ヴェルファイア平成25〜27年の特別仕様車以降や、「V6」3.5Lエンジンは保証対象外となります。
保証期間は9年間と距離無制限
年式により、シリンダーブロックが補償の対象となることがわかりました。
では、肝心の保証期間はどうなるのでしょうか。
トヨタ車の保証期間は本来新車登録時から5年間もしくは10万km以内なんですが、延長保証の場合にはこうなります。
↓
【 無料修理対応期間 】新車を登録した日から9年間また距離数は無制限
このように、通常の保証よりもロングスパンで修理が可能なんです。
・・・・・
ただし、ここで注意点がひとつだけあります。
それは、生産対象期間に入っていても、あまりに古ければ保証対象から外れてしまうということ。
先ほど言ったように、新車を登録した日から9年間距離無制限という縛りがあります。
この記事を書いている現在、平成30年10月。
もし仮にあなたのヴェルファイアが平成20年の4月の車だった場合、9年と6ヶ月経過しているので保証対象にならないのです。※平成29年の4月まで
一方で、平成21年10月の車がギリギリセーフになります。
つまり、欠陥エンジンが搭載されているヴェルファイアでも、古くなっていくほど、保証対象から外れてきているのです。
もちろん、保証修理期間は「絶対」で、仮に1週間過ぎただけでも保証対象として認められません。
では、もし仮に保証期間を過ぎて、オイルが減る症状が出てしまった場合どうすればいいのか。
最終的には、有償修理するしか方法として残されていないんですよね。
有償修理ならどれぐらいかかるのか?
シリンダーブロックを無償修理としてではなく、有償で交換すればどれぐらの費用が必要になるのか。
ディーラーにいる知人に、エンジン本体交換の作業見積もりを取ってもらったところ、とんでもない金額になりました。
結論からいうと「約60万円」。
まあシリンダーブロックを交換するということは、エンジンの下半分をそっくり交換することですから当然といえば当然ですかね。
この60万円の内訳は、
・エンジン脱着の際に必要なガスケット類の交換や油脂類約5万円。
・エンジンを脱着し、バラバラにして組み付けし直すので技術料も約26万円。
いずれにしても、軽い気持ちで修理できるような可愛らしい金額ではないんですよね。
ヴェルファイアは高く売れるので修理しない選択ももとう。
ヴェルファイアは、新型である30系が出たこともあり、買取相場が下がってきている車種です(アルファードも同様)。
このラージサイズのミニバン、年式的にまだまだ現役で、買取価格にも期待がもてます。
需要が完全になくなる前に、まず概算金額だけ先に出してみてはどうでしょう。
実際に、複数業者で査定する比較サイトのナビクル車査定での買取事例をみると、200万円オーバーしているヴェルファイアもあるのが驚きです。
いずれにしても、保証が切れてしまい有償修理しか残されていないのであれば、わざわざ高額な修理費用を支払うよりも高価査定をしてもらうことも視野に入れておくべき。
まとめ
エンジンオイルが減る異常現象の原因は「エンジン本体」なのは間違いありません。
もし、対象フレームに入っており、初年度登録が9年経過していないなら保証修理するのが1番です。
一方、保証期間が1日でも過ぎてしまっていれば、高額な修理費用を支払うしか治す方法はありません。
私個人の意見を言わせてもらえれば、高額な修理費用を支払うぐらいなら「売却」したほうがいいでしょう。
とくにヴェルファイアのようなファミリー層向けのミニバンは、年式や走行距離だけでは測れないニーズがあります。
いずれにしても、ディーラーや買い取り業者での単独査定をするよりも、これらを含めた複数査定をするほうが価格競争が働いて自然と査定額が上がるのは間違いなので、売却場所も慎重に考えて行動してみるのがいいのかもしれません。
希少価値のあるヴェルファイア、あなたが思っている以上に高値がつくはずですから。
私は新車を購入するため、今まで乗っていたプリウスをディーラーに下取り査定を頼みましたが、予想してたよりもはるかに低い査定額でした。
そこで、下取りを一旦辞めてネットから「車一括査定」を申し込み、複数の業者から同時に査定してもらったところ、最大で234,000円の価格差がついたのです。
しかも、はじめに「概算金額」から教えてくれるので、自分の車の「相場価格」もかんたんに知ることができる。
無料一括査定なら最大の「10社」買い取り業者を使って同時に比較ができることができますし、 申込みも1分程度で終わるのでおすすめ。